俺の中でブランド名を言葉にするのが大ブーム。
 ドルチェアンドガッパーナなど、言っているだけで面白い。
 コムデギャルソンなんかも結構好きだ。ブランドが、じゃなくて言葉の響きが。

 実際、栄のラシックで店舗を見たら、恐れ多くて近寄る事も出来なかった。
 敬礼!
 バイト先に18歳のぴちぴちギャルが居ます。
 なかなか話を合わせるのに大変です。
「黄金バッドって知ってる?」
「知りません。なんですかそれ」
「あっこちゃんの歌知ってる? アッコちゃん来るぞとー用もないのに納豆売りがーっての」
「アッコちゃんは知ってますけど、その頭がおかしな歌は知りません」
「むかつくキャラクタと言えば、フランダースの犬の、ほら誰だっけ、パトラッシュを鞭で打った奴」
「最終回の死ぬシーンしか知りません」

 この嘆きを、もう一人のバイト(21歳で同い年)にすると。
「俺も知らない」

 うーん……?
 タイトルの通り、いまさらスーパーカーの「A」を聴いてはまってしまう。
 音響系のイメージがあって、それほど興味がなかったのだけれど、最初の方の曲は綺麗な音を出す人たちだったのね。
 最後の方の音はそれほど好みではないのだけれど、なんだかんだで良い。

 人から勧められたのが後期の音源だったので入りにくかったのかも。
 初期のアルバムを集めてみようかな。
ISBN:4104722022 単行本 平山 瑞穂 新潮社 2006/02/20 ¥1,470

 時の狭間に、時々はまって消えちゃう女の子を好きになった男の子のお話。

 10件くらい本屋を回ってようやく発見に至る。
 そのかいはあったくらい面白い。前作のラスマンチャス通信とは別の意味で心地が良い作品だ。まさにエンターテイメントの神髄「面白ければいいジャン!」的な感じが良い。

 喪失を扱った有名な著書二冊「世界の中心で愛を叫ぶ」と「今、会いに行きます」にも見劣りしない出来だと思うのです。今、会いに行きます同様、エピローグが少し蛇足的な感じはしたけど。
 まあ、世界の中心で愛を叫ぶはエンターテイメントとしては計れないのでなんともだけど。
 じゃあ、どれが小説として一番好きか? と問われれば、俺はこれを推す。

 カヴァーデザインも作中の「一瞬」の喪失感を表すみたいで素敵。
 と、こんだけべた褒めしてはみたものの、五点満点で考えれば3,5くらいだとは思うのです。
 無難なのです。でも、平山瑞穂という作家さんがこういう話を書ける、っていう意味では五点満点でもあると思うのです。
 凄い人だ、この人は。

 もっと平山さんの本を読んでみたいから、お勧め。
 普通に水準以上のおもしろさはあるとは思うし。

たぶん。

2006年4月16日
 美醜ってのは客観で、可愛いっていうのは主観なんだろうな。
男女性差
 女の子には「可愛い」や「お洒落」と言われ、男の子には「派手」だの「なんだそりゃ」と言われる不運なシャツ。
 画像だと見えないけれど、布を縫いつけるステッチも赤い糸で円や☆を描いていて可愛らしいのだ。

 まあ、俺が着ていると言うのを抜きで考えればきっと女の子の意見が優先されるのだろう。
 タイトル関係なかった。
ISBN:4488451020 文庫 米澤 穂信 東京創元社 2006/04/11 ¥600

 一癖も二癖もあるがゆえ、人から疎まれる。だから目立たず、騒がず、小市民を目指す小鳩くんと小佐内さんは、互いを言い訳に利用する互恵関係にあります。

 前作、春期限定いちごタルト事件の続編。
 毎日じっくり電車の中で読もうと思っていたら、一日で読了してしまった。もちろんボリューム不足と言うわけではなく、止まらなかった。
 何故だろう?

 提示されるミステリ的な謎も、その解決も、確かに鮮やかではあるけれど、それほど衝撃的でも魅力的でも無い。
 キャラクタの魅力か、と問われると、まあ一理はあるけれど基本的に独りを好む小鳩の一人称で進むため、いわゆる「キャラクタがたっている」というほど他のキャラクタを掘り下げても居ない(実際、登場人物は極端に少ない)。
 ただ、それぞれの一言一言によって、くっきり輪郭が浮かび上がる筆力は見事だけれど。

 じゃあ何故。
 そういった、絶妙な微妙さの上に成り立つ「全体」が儚くて気持ちいいのだ。
 丁寧な仕事、プロの仕事をきちんとしていると思う。
 とくに、前作もそうだったのだけれど、収束へ向かうにつれての盛り上がりが良い。古典部やその他のシリーズには無い、アンニュイな盛り上がり方だと思う。

 意外な収束を見せて、次作への期待も高まりますとも。
 でも、地味目なので、偏屈な楽しみ方が出来る人にはお勧め。

聞き返す

2006年4月12日
 現在ロングバケーション中のYOGURT-poohを聞き返す。
 やはり、乳精がいけなかった。プロデューサーに森俊之さんを迎えるソニーの馬鹿。
 いくら美味しくても、刺身と煮物は相容れないのだ。

 ベンジャミン、アントニオはいかにもインディーズらしくあって素敵なのだ。ざらざらした音質に、ピークに達しまくっているような轟音。そういえば、轟音系とか呼ばれていた。
 気持ちが良いくらいチープで頭が良く、格好が良い。

 でもやはり、俺は薫風が素晴らしいと思えてならないのです。ビジネスマンの悲しい物語を地味なリフでつづった「ビジネスサーファ」から始まり、普通の人が歌詞に使わないような言葉を駆使した「ウーパールーパー」の気持ちの悪い曲の構成もたまらない。
 同じ歌詞を一度目は緩やかに、二度目はシャウトして唄う「SHORTY」も隠れた名曲。

 メロディと鳴りの美しさと、曲の構成のおかしさ、歌詞、全て俺の音楽の好みとぴっちゃり来るのです。
 ああ、早く復活してくれないかな。売れなくても良い。井野さんには一生音楽をやっていて欲しい。

 業界内にファンが多い不思議なバンド。ぜひ一度。
 聞き直したら、ぞくぞくしてきた。
ISBN:4087804240 単行本 松原 真琴 集英社 2006/03 ¥1,365

 定金、乙一、松原。
 J-bookトリオの珍道中。

 これがまた面白い。伊集院光ラジオリスナーならにやりとする場面が何度もあるし、基本的にリスナー層の三人(つまり駄目人間)のやりとりが素敵。
 まあ、1300円の価値があるかと問われると少し疑問なのだけど、個人的には通勤中に長い間時間がつぶせたので満足。

 乙一書き下ろしの毒殺天使しゃれこうべちゃん(しゃれこうべちゃんは抜けたけど)もなかなか素敵である。
 撲殺天使ドクロちゃんを読みたくなったので、たぶん宣伝効果があった。怒らないだろう。

 しかし、乙一さんがイケメン作家で通っていたとは驚きだった。
 なんてやろうだ。

追記

 撲殺天使ドクロちゃんを立ち読んでみた。
 すげえ。面白いけど、これ小説じゃないだろう。
 アドヴェンチャーゲームのテキストの羅列だった。電撃文庫ってあんなだったのか。猫の地球儀やキノの旅のイメージが強かった。
ISBN:4480687319 新書 天童 荒太 筑摩書房 2006/02/07 ¥798

 心に傷を受けた場所から、血が流れている。
 少年少女達は、その場所に包帯を巻いていく。

 多分、もう少し若ければ楽しめたと思う。
 んで、某有名レビューサイトで的確なレビューがされているのを見てしまったので、何も言う事がないのです。
 とりあえず、或る程度お勧めです。ラブアンドピース!
DVD 3Dシステム 2006/01/18 ¥3,000

 無い戒めと書きまして、ディスイズ無戒秀徳。
 蘇る性的衝動。繰り返される諸行無常。

 そんな常套句には決してならないテンポが悪く格好の良い言葉をはき続ける秀徳さんにメロメロです。
 ロックの枠にもメタルの枠にもおさまらんのに、えらくポップなザゼンボーイズの曲達は、この変なおっちゃんから以外は生まれでないだろう事を確信させてくれますよ。
 変態だ。

 褒め言葉だらけで、困ってしまう。

くるくる節

2006年3月29日 映画
DVD ビクターエンタテインメント 2005/09/22 ¥2,500

 最近、東京事変のライヴを見て「世界レベルだ!」と大興奮していた私。
 くるりも含め、世界レベルのアーティストが日本には結構居る! とも思っていたのだけれど、このライヴDVDにて、クリストファーのドラムを見てしまいそれが打ち砕かれる。
 外人すげえ。これが世界レベルか。

 それでも、綺麗なコードの響きと、どっしりしたベースにエロイギターのアンサンブルは素敵だけど。
 でもやっぱ、アレは凄い。

最近の俺

2006年3月23日
 バイト先の近くにでかい公園を見つけたので、そこをぷらぷらしながら時間をつぶす。
 プロットを頭の中で練りながら、良い天気じゃなあ、とほのぼの。

 COILの64と言う大好きな曲を思い出す。

 いつの日か年を取って/やがておいぼれになったとしても/こんな小春日和の穏やかな日なら/嬉しいんだけどな

 年を取るのは嫌、というか怖いけど、確かにこんな過ごし方が出来るのなら良いかも知れないと思う。希望的観測。
 ほのぼの。

読みたい本

2006年3月22日
 米澤穂信さんの新刊「夏季限定トロピカルパフェ事件」が出ますね。
 小林泰三さんの「脳髄工場」だったかも角川ホラーから出てます。
 坂木司さんの「青空の卵」も文庫化してて読みたいんだよなあ。管浩江さんの「おまかせハウスの人々」だったかな。あれも気になる。
 牧野修さんの既刊「記憶の食卓」はどうするべきか。最近「楽園の知恵」を読み返してはまりそうなのだよね。この人の書く物語の変態加減は半端じゃない。
 京極夏彦ブームが俺の中で終わらないうちに「おんもらきのきず」も読まなければ。
 北村薫さんの新刊「紙魚家崩壊」はどうなんだろう。久々の北村節は炸裂するのか。

 しかしなにより、平山瑞穂さんの新刊「忘れないと誓ったぼくがいた」が、俄然気になります。ラスマンチャス通信が馬鹿みたいに面白かったので、次はどんな玉を投げてくれたのやら。
 
 金が、無い!

深夜は恐ろしい

2006年3月20日
 早くに寝てしまい、四時頃目が覚める。
 おじーちゃん状態。

 そんな状態で、昔の小説をちらりと読み返す。
 止まらなくなる。面白いの書いてるジャン! とか思う。
 夢であれば馬鹿じゃなかったのだが、現実だったので二度寝後、なんか手淫の後みたいな変な気分になった。

 夜中に書いた手紙は読み直すべきだと、本当に思う。
小沢健二 CD 東芝EMI 2006/03/08 ¥3,000

 全部インスト!
 それだけで結構衝撃だったのだけれど、eclecticの時からBGMを意識していた気がしないでもない。
 音だけで十分聞けたし。

 eclecticであったような呪詛的なループというより、さわやかで、影のある音が四方八方駆けめぐります。
 ジャジーなのかな、少し違うか。きっとジャンルに詳しい人に言わせればなんちゃらかんちゃら、と付くのだろうけど。
 ベースラインの美しい音と、組み合わせに私はもうメロメロです。

 まあ、試聴しただけなので、詳しくはかけないのですが。
 いつか購入しちゃる。

それはない

2006年3月14日
 同僚と帰る途中、メールをする。
 同僚もメールを打っている。
 すると突然、携帯をぶんぶんと小刻みに振った。
「なにしてるの?」
 訊くと「こうするとメールが早く送信できる」という。
 ハイテクのこの時代に凄いローテクな話だ。テレビを叩いて直すような。
 そんなような事を言ったら「それは違う」と返される。
「電波っていうのは波でしょう? それに同調させるように振っているから、早く送れるのだ」
 なるほど、電波の波と同じ間隔で携帯を振る事により、より電波の通りを良くするのか。テレビを叩くのとはひと味違う。

 が、

 それはない。

 ちなみに、俺の携帯でやったら三本だった電波が一本になって送信ミスになった。いわく、
「波長が合わなかったね」
 それはない。

セルフキス

2006年3月13日
 歯医者に行った。
 下の奥歯というのは、神経の具合のせいか麻酔が効きにくく、痛みも大きいそうだ。
 で、もろその下の奥歯を治療する。とんでもない痛みを伴いつつ。麻酔を二度してもらうが収まらず、幹部に直接まで麻酔を行う。

 いったんうがいしてくださいと言われて口に水を含むと、下唇が巧く動かなくて零れそうになる。
 その時に気づいた!

 感覚無くなった下唇って、なんか他人の唇みたいだ。

 ってことで、すったりしてみる。うお! これはまさにあの感覚!
 再び治療に戻る。
 治療というのは基本的に仰向けで行う。

 関係ないが、男というのは悲しい生き物で、突起物がついていたりして、そいつは自分の意志とは関係なく、手を繋いだりしただけで「ヨッ!」と現れたりする。

 で、なんか不自然な格好で治療を受ける。
 痛かった、っていう話。

おそらく

2006年3月13日
 久々に書き切れた短編「フィールドワーク」
 無事校正も済んで完成!
 プリンタのインクが切れて印刷できないので読み通すのはもう少し先だけど、まあ大幅に直すところは無いだろうと思える。
 急ぎ足かな、とも思うけれどそれはそれで、なかなか個人的にお気に入りのお話に。

 枚数が80枚を越えたので(2枚だけど)オール讀物に出せなさそうなのが困りもの。
 ばれないかなあ。行を詰めるのも馬鹿らしいし。
 と言う事で今「行っちゃえ」という決断が下されました。

 さて、次に取りかかろう。

ロックンロール

2006年3月10日 音楽
くるり 岸田繁 CD ビクターエンタテインメント 2004/02/11 ¥1,050ロックンロール

 歩く速度の音楽を聴く。

 ipodなんかを持って外に出ると、曲のテンポに合わせて歩くのが癖です。その癖が最近好きです。
 ハイテンポになると走ってみたり、クラッシュシンバルが鳴るタイミングに合わせて、縁石から飛んでみたり。

 くるりの曲は歩く速度が多い。
 春の暖かい日には景色という視覚情報と相まってちょうど良い。

 五感で味わうロックンロール。

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