DVD ワーナー・ホーム・ビデオ 2007/11/02 ¥3,980

 デビットフィンチャー監督最新作。

 なんか、この人の映画の男優って似た傾向にあるよね。
 御手洗シリーズでいえば石岡君みたいな。

あらすじは

 マスコミ、警察に挑発的なzodiacと名乗る連続殺人犯と、新聞社に勤めるイラストレーターを中心にめぐる、実話を基にしたサスペンス。

 とにかく、面白い。
 どこまでが実話か知らないけれど、シナリオがよく練られてる。
 没頭してしまった。
 映画で雨のシーンが多く、ふとテレビから視線をはずし、窓の外を見て「あれ降ってない?」と思っちゃうくらいに没入した。

 殺人シーンのリアルな表現は、下手なホラー映画10本見るより怖い。一連の流れが、自然なんだよなあ。
 それでも全体的にインディーズ的なつくりになっていなくて、十分に大衆向け娯楽作品だと思う。

 いやあ、久々に洋画でいいものを見た。
 こういう作品が増えてくれれば、映画館にももっと行くのに。

 邦画も、堤監督の二番煎じばっかやってないで、ちゃんとしたの創ろうよ。
 これだけインターネットが普及して、口コミが伝わりやすくなった現状、良いものを創れば、ちゃんと認められるような気もするけれど、まだまだなのかなあ。

ぼくは怖くない

2007年10月13日 映画
DVD パンド 2004/08/06 ¥4,935

 遊んでたら、穴見つけて、そん中に金髪のぼろぼろな子供をみつけちゃったぜ。

 以上が簡単にすぎるあらすじ。

 いやあ、面白い。
 これは良い。カメラ、音楽、構成、役者、捨てるところがない。
 いっつもお洒落な服を着てる子供達にも注目である。

 ジャンルをつけるなら、これはミステリに近い味わいがある。それも、心を掴まれた理由だろうなあ。
 なぜ子供がそんな穴にいるのか。親は? どうやって食料を得ているのか? 映画の中盤でそれは明かされるのだけれど、またそこからの展開が良い。

 レンタル一〇〇円でタイトルが気になって借りただけでこんなあたりを引くとは。
 オススメ。
DVD 3Dシステム 2006/01/18 ¥3,000

 無い戒めと書きまして、ディスイズ無戒秀徳。
 蘇る性的衝動。繰り返される諸行無常。

 そんな常套句には決してならないテンポが悪く格好の良い言葉をはき続ける秀徳さんにメロメロです。
 ロックの枠にもメタルの枠にもおさまらんのに、えらくポップなザゼンボーイズの曲達は、この変なおっちゃんから以外は生まれでないだろう事を確信させてくれますよ。
 変態だ。

 褒め言葉だらけで、困ってしまう。

くるくる節

2006年3月29日 映画
DVD ビクターエンタテインメント 2005/09/22 ¥2,500

 最近、東京事変のライヴを見て「世界レベルだ!」と大興奮していた私。
 くるりも含め、世界レベルのアーティストが日本には結構居る! とも思っていたのだけれど、このライヴDVDにて、クリストファーのドラムを見てしまいそれが打ち砕かれる。
 外人すげえ。これが世界レベルか。

 それでも、綺麗なコードの響きと、どっしりしたベースにエロイギターのアンサンブルは素敵だけど。
 でもやっぱ、アレは凄い。
DVD ワーナー・ホーム・ビデオ 2003/12/05 ¥3,129

 洋書を読まない私。
 原作は知りませんが、テレビでやっていたので見てみました。

 不思議な能力を、昔出会った知的障害者の子からいただいた4人が、大人になり云々かんぬん、というお話。
 これ以上あらすじを解説すると、この映画をすべて説明する感じになってしまうので。

 まず。
 この映画はB級を意識しているのかどうか。これが問題です。
 格好悪いことを意識してやっている格好悪さは格好良いのですが、意識してなかったら、ただ格好悪いだけですし。
 だから監督が「この映画はそれほど真剣に見るものでもないよ」というスタンスで作ったのだとしたら、傑作なのです。

 にしてはお金がかかりすぎている感もあったり。
 でも、お話の要所要所で「ここは笑う所だよ」というのが含まれていたりする(それが意図したものかどうかで、話はかわるけれど)。

 判然としない感じが気持ち悪くもありますけれど、何か個人的に「おもしろかった」のですよ。
 しかし、面白いよ、とは言えないのです。

 母曰く「変な映画」
 ごもっとも。
DVD ソニー・ピクチャーズエンタテインメント 2004/04/28 ¥4,935
 クリスマスのその日、ホームレス二人と家出少女が赤ん坊を拾っててんやわんや。

 面白いと言う言葉はこの作品のために出来たようなもので、エンターテイメントを説明するとき、まさにこの作品を見せて「どうだ」と言えばつまりこの作品こそがエンターテイメントであり。

 速いテンポでとにかく展開がころころと変わる。説明不足が心地良い(特にラストのミユキと父親の関係)。つまり見ている側の判断で良いんだよ、とその不足が語っている安心感。
 実写的な背景が良い。それにとけ込む人間の色調が美しい。どこまでもリアルなのに展開される誇大な表現もすてき。

 実写では絶対に出来ない。しかし生半可なアニメでも出来ない表現がこれだなあ、と思う。
 この監督さんの作るものは、千年女優と言い、ディープブルーと言い、お客さんを意識しつつ、自分のやりたいことを出来ている感じがすごく心地良い。

 レンタルだったのだけれど、5000円なら、DVD欲しいなあ……

キル・ビル Vol.1

2004年8月15日 映画
DVD ジェネオン エンタテインメント 2004/04/16 ¥3,990

 今更見ました。
 粗筋とかどうでもいいです。
 しびれました。

 これを「面白い」と言えない人間とは友達になれそうにない。
 アリもしない裏を読んで「面白い」と感じたり、思ったり、考えたりする人間ともなれそうにない。
 ひどく表面的に「楽しめる」人間と友達になりたい。
 いわば、プロレスを「最高のショー」であると思うのと同じだと思うのです。

 なんでしょう、凄いんですよ。シュールとか、そんなのも飛び越えて、凄いんですよ。
 刀持った登場人物を飛行機で移動させたい、と制作者が考えたとき、色々クリアしなければならない問題が多くあります。でもこの映画は「移動させたいから移動する」と言い切ってしまっている。
「雪景色の中で戦わせたいな、なんとなく」と思ったら、たとえ室内の場面でも突然「戦わせたいから襖を開けばそこに雪景色がある」と言い切ってしまう。

 これを絶賛などととらないで頂きたい!
 この映画は笑いながら「面白くないんだよ」と人にすすめるもんです。
 そしてすすめられたら「面白くなかったよ」と笑顔で言うもんです。
DVD ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント 2004/06/18 ¥2,940

 リンク先の赤ぶちさんとは、運命を感じずにはおられません。
 最初、映画の「es」をレンタルしてきたその日に赤ぶちさんは「es」のレビューを。
 友人の家で「プラネテス」の表紙を見て、気になりながら帰ってくると「プラネテス」のレビューがその日に。
 そして今日、姉がファインディング二モのビデオを買って、視聴が終わり見てみると、ニモについてのお話が。
 偶然か、または見張られているかのどっちかです。

 と言う事で、ニモを見ました。
 面白かった面白かった面白かった面白かった面白かった。

 映像美もさることながら、ストーリーも大変良くできている。
 見ている内にその世界観に引き込まれて、もうCGだとかアニメだとかどうでも良くなってきました。単純にどきどきはらはらとして、まるで子供のように! 純真で純血で無垢で無味無臭なあの頃のように。
 細かい伏線も、スパイシー。
 子と親なんていう関係を、ここまで嫌味なく美しく優しく作れるなんて。
 映像に寄っかからないって素晴らしい。

 とはいえ、映像美も見逃せない。
 難しいとされているコンピューターグラフィックスでの水の表現が、ここまで出来るとは思わなかった。
 夜の海面なんて、まんま海。魚の動きも、なまめかしくて素晴らしい。
 けれど、その職人技がさりげなく、くどさを感じさせない辺りが、作品の完成度を上げているんでしょうなあ。

 家族と見ていたので、泣くに泣けず、欲求不満です。
 最後のほうのニモの言葉、思い出しただけで泣けてきます。
 こっそり見直そうっと。

ユリイカ(EUREKA)

2004年5月17日 映画
DVD メディアファクトリー 2002/02/22 ¥4,935

 バスジャック事件で生き延びた運転手と、乗客の兄妹が一緒に暮らし始める。

 全編がほぼセピア調に色を落とされていて、どうなのかなあ、と思ったけれど単純に面白かった。
 60%はシナリオと演出。40%は役所広司さんの演技力。そんなこんなで、個人的に100%楽しめるエンターテイメント作品でした。
 深く考えてしまうと、ちょっと素直に楽しめない部分があるので(殺人に関する重い部分なので、気には掛かるけど)少々割り切って見た方がこれはお得。

 監督、脚本、音楽を一任している青山真治さんの力の入り具合が、要所要所で感じられて、絵画を鑑賞しているようで面白かった。
 たとえばこんなシーン。
 部屋で勉強をさせられる兄妹。兄が部屋から逃走。それを追いかける従兄弟。ここでカットするのではなく、そのままカメラが窓まで移動して、外の景色を撮る。家から飛び出した二人を、そこからずっと写し続け、従兄弟が息を切らして部屋へ戻ってくる――というふうに、なんだか1シーン1シーンが心憎い。

 3時間30分という大長編で、なかなかずっしりと重い内容なので(それほど暗くはない)気合いを入れて挑みましょう。
 それほど損はしないと思います。

発狂する唇

2004年4月28日 映画
 学生の首が切られる事件が発生する。
 容疑者の妹宅には、毎日マスコミが訪れる。
 藁をもつかむ思いで妹は、霊能力者に兄の居場所を突きとめて欲しい、と依頼するが……

 というお話。
 上記の粗筋は序盤にのみ当てはまります。
 この映画は、曲で言えば「サビ」に突入すると、とんでもない化け方をします。
 エログロ、ミュージカル、カンフーアクション、スプラッタ。
 ここまで馬鹿な映画も珍しい。
 詰め込んで詰め込んで、破裂しそうになる寸前で、止めてしまう。そんな終わり方も、妙に合っている。

 人は選ぶけれど、はまれば最高のエンターテイメント作品となるでしょう。

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