ISBN:4104722022 単行本 平山 瑞穂 新潮社 2006/02/20 ¥1,470

 時の狭間に、時々はまって消えちゃう女の子を好きになった男の子のお話。

 10件くらい本屋を回ってようやく発見に至る。
 そのかいはあったくらい面白い。前作のラスマンチャス通信とは別の意味で心地が良い作品だ。まさにエンターテイメントの神髄「面白ければいいジャン!」的な感じが良い。

 喪失を扱った有名な著書二冊「世界の中心で愛を叫ぶ」と「今、会いに行きます」にも見劣りしない出来だと思うのです。今、会いに行きます同様、エピローグが少し蛇足的な感じはしたけど。
 まあ、世界の中心で愛を叫ぶはエンターテイメントとしては計れないのでなんともだけど。
 じゃあ、どれが小説として一番好きか? と問われれば、俺はこれを推す。

 カヴァーデザインも作中の「一瞬」の喪失感を表すみたいで素敵。
 と、こんだけべた褒めしてはみたものの、五点満点で考えれば3,5くらいだとは思うのです。
 無難なのです。でも、平山瑞穂という作家さんがこういう話を書ける、っていう意味では五点満点でもあると思うのです。
 凄い人だ、この人は。

 もっと平山さんの本を読んでみたいから、お勧め。
 普通に水準以上のおもしろさはあるとは思うし。

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