七回死んだ男

2005年6月15日 読書
ISBN:4062638606 文庫 西澤 保彦 講談社 1998/10 ¥620

 ユーモアミステリーの最高峰と言っても過言ではない。

 一日を何度も反復してしまう少年。
 どれだけ頑張って防ごうとしても、その一日はなぜか毎回祖父が殺されてしまう。

 軽妙なテンポとキャラの良い持ち味。全てがかみ合って物語が出来て、大団円。
 端正で、しかし解説からの言葉を引用すると「変化球」
 至る所に張られた伏線に、騙されないように読み進め、あっさり騙される快感を味わうたびに、マゾじゃないかしらと思う。
 今回はそれがより顕著だった。と言うか「嗚呼……」と声を漏らしてしまうほどに。
 我孫子武丸さんの「殺戮に居たる病」以来の衝撃。

 久々にミステリを読んだな、と言う感じ。大満足。

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