(訂正)
ISBN:4488023819 単行本 東京創元社 2004/11/25 ¥1,260

 米さんこと米澤穂信さんの短編が収録されているとのことで購入。ほかのメンバーも豪華です。朱川湊人さんのお話も楽しみ。
 米澤氏のお話は、なんとも形容しがたい不可思議な世界観。盲信するわけじゃないけれど、個人的には好き。ブラックユーモアだね。
 短編がこんなに巧い人だとは思わなかった。

 にしても、ミステリフロンティアすごいですね。
 伊坂幸太郎さんの「アヒルと鴨のコインロッカー」がこのミステリーがすごい2位ですか。(一位じゃなかった)。
 米澤氏の「さよなら妖精」も20位に。
 まあ、読者の絶対数で決まってしまうのだろうから、なんともだけれど。大体、あの本は上からの言葉過ぎて読んでいて苛立つだけだ。

 して、この本の編集後記にもありましたが、まるでネームバリューの無い新人の単行本シリーズなんて、売れるはずが無いんですよね。
 それをあえてやってのけた東京創元社はすごい。しょっぱなの「アヒルと鴨」がいろいろと賞を取って、運も良かった。神様の後押しです。
 背表紙が空の写真を使っている、というのも驚きです。どうりで温かみのある色だと思った。

 これからもどんどん新鋭を送り出してほしい。
 けど、質より量になったら終わりだね。

-追記-

 石持さんと森谷さんの短編を読了。
 どちらもすばらしい。

 石持さんのお話は、たったあれだけの「場」を展開させて、よくぞミステリに仕立て上げた! と拍手を送りたくなってしまう。
 ほかの著作もノベルスだし買ってみようかな、と思ってしまった。

 森谷さんのお話は、短編の中で無茶苦茶な謎をこうもいっぱい散りばめて、よく収束させられるものだなあ、とため息が出る美しさ。登場人物の台詞もいいです。本が好きだからこそ、書けるお話。

 なにか、これだけのボリュームで1200円は破格なのではないか、と思えてくる。回し者ではないけれど、フレッシュなミステリ作家さんを見つけ出したい人にはお勧めできます。
 突出した、という感じは無いけれど。

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