日常の謎

2004年11月19日
 昨晩、回転寿司を食べに行きました。家族で。
 アットホームな感じでハマチやらサーモンやらと口に運んでいると、母がイカが流れてこず、いかんともしがたいと注文をします。
 私はついでにネギトロ巻を頼みます。
 座席番号が書かれた器に乗って、注文のネタは流れてきます。
 どうやら、メニューが乗っかる始点に近い席らしく、すぐでした。

 客の入りは良く、私たちは寿司の流れの下の方に居ました。下流から遡り、二人組のサラリーマン、その向こうはカップル、さらにその向こう、つまり最上流もサラリーマンの三人組となっています。年齢はどなたも高めです。

 ところで、その回転寿司店で、私が一番舌鼓を連打するメニューがございます。
 それはミートボール軍艦。ミートボールにマヨネーズがそえられている軍艦巻きです。そのまんま。
 しかし、二十歳にまでなってそれを取るのは結構恥ずかしいのですが、美味いのだからしかたないのです。
 今日は流れてこないなーと思ったら、再び母が何かを頼む、というので、私もついでにミートボールを注文します。旅の恥はかきすてと言いますでしょう。
 父も穴子を頼みました。

 さっそく番号の書かれた器に、母の頼んだ「ホタテ」そして父の頼んだ「穴子」と流れてきます。
 しかし、その後続くのは、なぜか番号のついた器だけ。ネタが乗っていません。
 そしてその乗っているはずのネタとは「ミートボール」であるはずなのです。

 私は衝撃を受けました。
 たとえ旅の恥はかきすてだろうとも、二度もミートボールを頼むほど恥ずかしい事はないのです。
 怒りが湧いてきました。なんて悪人だろう。果たしてミートボールを盗んだそいつは、平然とウィンカーを出さずに右折するに違いない、とすら思えました。

 しかし、私は冷静になって考えます。
 上流の客席(つまり、私たちより先に寿司ネタを取れる人物達)を見ると、おかしいのです。
 三人組のサラリーマンに、カップル、そして二人組のサラリーマン。
 若者も、子供も居ません。
 この中に、ミートボールを、しかも他人の番号の物を取る人間が居るのか……?
 それなら他の列で食べられたんじゃないか? そう考えが至ります。確かに子供は居ました。
 けれど、それはありえないのです。私たちが座っているこのレーンは、どうやらネタを流す始点のレーンらしいのですから。
 証拠に、注文から流れてくるまでの間は短く、他のレーンから巡ってきたものではない事がわかります。

 果たして、三人組のサラリーマン、カップル、二人組のサラリーマン。いったい誰が犯人なのか。

 この事件は一応の解決を見ました。
 あなたはこの謎が解けるか。

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