ISBN:4087747212 単行本 古川 日出男 集英社 2004/10 ¥1,365
神様にふれるたくさんの方法。
19の掌編。
帯の、翻訳者柴田元幸氏の文句が良い。
「凄い書き手。こんな作家が英語圏にいたら即、訳したい。」
しかし、古川氏の「溜め」や、接続詞の妙をどうやって英語で表現できるのか、ちょっと謎だ。日本人に生まれて良かったと思う。
でなければこの本を楽しめなかった、と思うだけでも。
一編一編は一〇ページあるかないかの、ショートショート並の長さ。しかも文字が大きく印字してあるので、実際はもっと少ないのだろう。
けれど、短編用の雰囲気ではなく、きちんと一つがその物語の世界観を持っているから凄い。
「台場国、建つ」なんか、長編のプロローグのようだけれど、それで完結してしまっているのが恐ろしい、とさえ思う。
読後感は、不思議とアルバムを一枚聴き終えたような気分になった。
文章のテンポ、一話の長さ。読み返すたびに、この読後感を狙って計算しているんじゃないか、とさえ思えてくる。
長編に疲れたら、本を読むのに少し疲れたら、考えるのに疲れたら。
そんな時に手に取りたい本。オススメ。
神様にふれるたくさんの方法。
19の掌編。
帯の、翻訳者柴田元幸氏の文句が良い。
「凄い書き手。こんな作家が英語圏にいたら即、訳したい。」
しかし、古川氏の「溜め」や、接続詞の妙をどうやって英語で表現できるのか、ちょっと謎だ。日本人に生まれて良かったと思う。
でなければこの本を楽しめなかった、と思うだけでも。
一編一編は一〇ページあるかないかの、ショートショート並の長さ。しかも文字が大きく印字してあるので、実際はもっと少ないのだろう。
けれど、短編用の雰囲気ではなく、きちんと一つがその物語の世界観を持っているから凄い。
「台場国、建つ」なんか、長編のプロローグのようだけれど、それで完結してしまっているのが恐ろしい、とさえ思う。
読後感は、不思議とアルバムを一枚聴き終えたような気分になった。
文章のテンポ、一話の長さ。読み返すたびに、この読後感を狙って計算しているんじゃないか、とさえ思えてくる。
長編に疲れたら、本を読むのに少し疲れたら、考えるのに疲れたら。
そんな時に手に取りたい本。オススメ。
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