ISBN:410443101X 単行本 黒武 洋 新潮社 2001/01 ¥1,575

 クロスファイアを読んでいて、この本を思い出しました。
 娘を殺された教師が、娘を殺した人間達である生徒を人質に取って教室に籠城し、身代金を要求する、というもの。
 どんどん悪人が殺されていく。
 ストーリー展開は面白かったけれど、今ひとつ軽すぎて心に残らなかった惜しい作品。

 この本は、ホラーサスペンス大賞受賞作だったかな。
 選考委員が宮部みゆきさんなんですが、選評の中で、

 無垢な被害者側からの報復は、どんな過激な形をとっていても許されるのではないか、という問いかけに、うなずく事は出来ません

 と言っているんです。
 クロスファイアで、おそらく宮部さんはその問題に対する答えを書いているのではないか、と思って下巻を安心して読んでいるわけですが、今のところ過激な報復が許されている形になっているのだけれど、どうなるのだろう。

 もちろん、根底に流れる疑問はこちらにぶつかってきているからこそ、上巻でもやもやとした気持ちになったんですが。
 はっきりとした「答え」をそこに見たい気がします。

 では、下巻読んできます。

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