疾走

2004年5月8日 読書
ISBN:4048734857 単行本 重松 清 角川書店 2003/08 ¥1,890

 この表紙!
 フランス装の本では、この本が一番好きです。
 内容も、なるほど壮絶な表紙に合う壮絶な内容。

 一つの家族があり、その家族がどんどんと壊れていく様を、その家族の次男の二人称で語られていきます。
 この二人称である「おまえ」というのに、どれだけ早く慣れるかが問題。少々読みにくく感じますが、最後にその必然性が表れます。

 とにかく物語は暗く、落ち窪んで、どうしようもなく、何度も突っ伏しながら読み抜きました。
 人には絶対勧められないけれど、とんでもなく心に残り、お気に入りの本ではあります。

 大きな絶望と、ちいいいいいいいさな救いの物語。
 読書を自虐的行為にするなら、これほどの玩具はないかもしれない。

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