ISBN:4087746607 単行本 久世 光彦 集英社 2003/09 ¥1,890
美しい表紙と、粗筋に惹かれて買ってみました。
子供達の乗った船が嵐で沈没。子供達数人は漂流し、無人島に辿り着く。
粗筋だけを読めば、ありきたりな冒険小説でしょうが、今までに無いタイプの漂流ものだと思うのです。
飢餓状態で人を襲ったり、疑心暗鬼になったり、そういう展開を予測していたら、見事に裏切られた。
その島には食べられる果実もあるし、飲料水も確保出来る。死に対する緊張感はあまり無い。
つまりそうなると、少年少女数人の人間関係が面白くなってくる。
舞台は現代なのだけど、場所が場所だけに、どこか幻想めいた関係が出来上がっていく。
仲間達の関係に「危機」はなく、なんか青臭い「性」が見え隠れする。
読み解くほど眼前に情景が浮かび、台詞一つだけで、隣にいるような生き生きとした登場人物達を書き上げる筆力も素晴らしい。
読み終わった後、時折彼らの姿を回想したくなる物語でした。
美しい表紙と、粗筋に惹かれて買ってみました。
子供達の乗った船が嵐で沈没。子供達数人は漂流し、無人島に辿り着く。
粗筋だけを読めば、ありきたりな冒険小説でしょうが、今までに無いタイプの漂流ものだと思うのです。
飢餓状態で人を襲ったり、疑心暗鬼になったり、そういう展開を予測していたら、見事に裏切られた。
その島には食べられる果実もあるし、飲料水も確保出来る。死に対する緊張感はあまり無い。
つまりそうなると、少年少女数人の人間関係が面白くなってくる。
舞台は現代なのだけど、場所が場所だけに、どこか幻想めいた関係が出来上がっていく。
仲間達の関係に「危機」はなく、なんか青臭い「性」が見え隠れする。
読み解くほど眼前に情景が浮かび、台詞一つだけで、隣にいるような生き生きとした登場人物達を書き上げる筆力も素晴らしい。
読み終わった後、時折彼らの姿を回想したくなる物語でした。
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