硝子のハンマー

2004年4月28日 読書
ISBN:4048735292 単行本 貴志 祐介 角川書店 2004/04/21 ¥1,680

 著者四年ぶりの新刊。
 密室内で殺された、株式上場前の会社の社長。
 唯一殺す機会のあった専務が逮捕されるが、彼は無実を訴える。
 弁護士の純子は彼の無実を信じ、防犯ショップの店長榎本と共に捜査に乗り出す。

 まさに本格ミステリ。
 この本の楽しみ方は、だまされる事にあると思うのです。
 1の「犯行当日」を読みながら「ここが怪しい」と端々を記憶にとどめておいてください。だまされる快感を味わえます。

 トリックは結構ずるい部分もありますが(監視カメラの部分)ほかは途中で漠然と感づけたりもします。
 動機は難しいけれど、推理しながら読むのも、一興です。

 ?が犯行から推理まで。
 ?が、犯行の動機を犯人の視点から追うお話。
 という二部構成。この構成も、これしかない、というくらい巧いです。

 ただ、著者の作品にしては、インパクトが弱い。
 良質な本格ミステリではありますが。

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